
就労ビザ申請
このビザは、フランスの企業に採用されたためフランスに3カ月以上滞在する場合、もしくは、本国の企業からフランスの企業へ出向として赴任するためフランスに3カ月以上滞在する場合の就労者に適応されます。ここではフランス企業に採用されたパターンに沿って解説していきます。

フランスに戻ってからやることが多くて大変!
申請の手順
- 必要書類集め
次で解説する必要書類を集めます。 - 待機
会社側が準備ができるまで待機です。おそらくここが一番長くなります。 - 大使館で書類提出
予約された日に大使館に行き、揃えた書類を提出します。 - ビザの受領
書類提出から10日前後でビザが添付されたパスポートが送られてきます。
日本での申請手続きは大部分が待機ということになります。フランスでの手続きに時間がかかることが多く、1ヶ月で済む人から何年もかかる人まで様々です。
また、就労ビザの申請予約は自分ではなく、会社側が行います。(管理人の場合はそうでした。)ただ、在日フランス大使館のサイトを見てみると、ビザ申請予約システムから予約するようになっているので、人によるのかもしれません。一応、下にビザ申請予約システムの手順について解説するページを紹介しています。
必要書類
必要書類は申請の流れで書いた通り、以下のページから確認することができます。
Assistant Visa
ただし、就労ビザは仕事やその人の状況によって必要書類が変わってくるので、あくまでも参考程度に考えて下さい。

- 長期ビザ申請書
個人情報と申請するビザの情報を全て入力し終えると、ダウンロードすることができます。それを印刷して一番下にそれを書いた場所(東京など)と日付、サインをします。サインはパスポートのサインと同じサインをするようにしましょう。 - 証明写真
35㎜×45㎜の写真です。証明写真を撮る機械で撮ります。フランス大使館の待合室にも証明写真の機械があります。 - 予約票
書類提出の予約をした際の予約票を印刷しておきます。 - 在職証明書
就労ビザを取ってもらうフランスの会社からもらったフォーマットを以前働いていた会社、アルバイト先に持っていって記入してもらいます。 - CERFA申請書 n° 15187*02
おそらく会社から渡される書類です。 - 証明写真
35㎜×45㎜の写真です。証明写真を撮る機械で撮ります。フランス大使館の待合室にも証明写真の機械があります。 - パスポート
ここに就労ビザが貼られます。注意しなければならないのが、申請するビザの期間の最終日から 3 カ月 以上の有効期間が残っており、ビザ用のページが見開きで 2 ページ以上ある、ということです。 - 99€相当の日本円(現金)
その日のレートで換算されるので、余裕をもって持っていきましょう。ちなみに、ビザ申請が却下されても返金されません。
※2020年2月時点
管理人の場合、大学の卒業証明書は家族に、在職証明書は元同僚に、日本に帰る前にメールで送って集めてもらいました。この方法が取れない場合は、手続きが少し遅れるかと思いますが、帰国してから自分で集める必要があります。
ビザ申請予約
ビザ申請予約については、ワーキングホリデービザのページで紹介しているので、そちらのページを参考にして下さい。
フランスでの就労ビザに関する手続き
最初にデデが言っているように、就労ビザはフランスに行ってからやることがとても多いです。講習に行ったり、健康診断を受けたりと色々やる事があり、スムーズにいっても1ヶ月以上はかかります。
では、何をやるのかを解説していきます。
- 健康診断(1回目)
まず、郊外にある移民局で健康診断を受けます。予約を取る必要がありますが、管理人の場合全て会社側がやってくれました。
時間は大体2時間程で、検査項目としては体重、身長、軽い問診と簡単なものばかりです。もしフランス語に自信がなければ、英語でも対応してくれます。
健康診断が終わると、次回の健康診断の予約を取ります。ここでは、自分で次回の日時を選ぶ事ができます。
- 健康診断(2回目)
2回目も1回目と同じ場所での検査となります。2回目はX線検査と軽い問診のみなので、すぐに終わります。ちなみに、検査の時に任意でエイズと性病の検査もしてくれます。
郊外の移民局ですが、場所は13番線のChâtillon Montrouge駅の近くです。
※2018年5月時点
- OFIIでの書類提出
これは1回目の健康診断と同様に会社側で予約が取られるので、指定された日時に移民局に行きます。今回はパリ市内の移民局になります。
持ち物はパスポート、顔写真、健康診断の完了時にもらう紙、住居証明になるもの(水道もしくはガスの領収書)、250€分のTimbre(収入印紙のようなもので、金額は予約の紙に書かれています。ネットでの購入推奨。ネットでの買い方は下で解説しています。)
朝の9時スタートで講習を受けた後、軽いフランス語のテストがあります。その後は1人または2人ずつ呼ばれていってそれぞれの担当者と軽い面談のようなものを行い、次回以降の講習の予約を取ってもらいます。最後にパスポートにスタンプをもらって終了。講習は日本語の翻訳付きかどうかを選択できます。ただし、翻訳付きにすると、受けられる日が限られるので、少し先の予約になる事が多いです。
フランス語のテストは、自分の個人情報をよくあるフォーマットに従って書いたり、絵の説明を簡単なフランス語でするというものです。基本的な動詞やその活用が分かっていれば問題ありません。このテストでフランス語のA-1の資格があるかどうかを見られ、もし資格なしとなれば、強制的に語学学校に通わされることになります。
移民局は1、5、8番線が通るBastille駅の近くです。地図の通り、ちょうど角の所になります。
※2018年5月時点
順番が前後してOFIIでの書類提出時に健康診断が完了していなければ、書類提出時にその旨を伝えれば問題ありません。
- 講習(1回目)
前回のOFIIでの書類提出時に予約した日時に、指定の場所で1日講習を受けます。朝の9時から夕方の5時までの講習でフランスの歴史について学びます。
昼食は無料で、近くのレストランにみんなでいきます。
- 講習(2回目)
2回目の講習は保健や住居などのフランスの生活についてです。1回目と同様近くのレストランで無料の昼食がついてきます。
ちなみに、1回目の講習とは別の場所で受けます。
講習の場所についてですが、おそらくパリ市内にいくつか施設があってその時々で変わるものと思われます。
また、講習の順序については決まっておらず、1回目と2回目が逆になる人もいます。
ちなみに、無料の昼食ですが、みんなで食べるのが嫌な人は自分で好きなレストランに行くこともできます。レストランに行く人は午前の講習後に聞かれるので、その時に申し出て下さい。ただし、みんなで食べない場合は、食事代は出ませんので、注意して下さい。
※2018年5月時点
Timbre fiscalの購入方法
Timbre fiscalとは収入印紙のことで、街にあるTabacやネットで購入できます。しかし、全てのTabacで売っているわけではないので、ネットで購入する方が簡単でおすすめです。
Timbre fiscalをネットで購入する場合は次のサイトで購入する事ができます。
購入方法は次のとおりです。
- Débuter l’achat(購入開始)をクリックします。

- Titre pour étrangers(外国人用)をクリックします。

- 「2」と入力すると、金額の一覧が出てくるので、そこから250€を選択してValider(確定)をクリックします。

- 金額に間違いがなければ、下に出てきたAjouter au panier(カゴに追加する)をクリックします。

- Voir mon panier(自分のカゴを見る)をクリックします。

- courriel(メールアドレス)かsmsかを選んで入力したのち、Valider le panier(カゴを決定する)をクリックします。

- VISA、Master、Carte bleueのどれかを選択します。

- カード情報を入力して「確定」をクリックします。ちなみにその横のAnnulation – Retour à la boutique(キャンセル – 店に戻る)をクリックすると、キャンセルできます。

※2020年1月時点
就労ビザ更新(初回)
就労ビザは1年後に更新があります。そしてその更新の予約はビザの期限の半年前からできるので、来てすぐの手続きを終えて間もなく、また次の更新手続きについて動き出さなくてはなりません。

こっちの方が大変かも...。
申請の手順
- ビザ更新の予約
ネットでビザ更新の予約を取ります。予約の取り方は以下で解説しています。 - 必要書類集め
申請に必要な書類を集めます。必要書類は以下で解説しています。 - パリ警察庁にて書類提出
予約をした日にパリ警察庁へ行き、書類を提出します。 - smsにて次の予約日を受け取る
出来上がった滞在許可証を取りに行く日と持ち物が送られてくる - 滞在許可証をパリ警察庁へ取りに行く
ちなみに、滞在許可証受け取り時にはTimbre fiscalを持っていく必要があります。料金は269€で、これも前回同様ネットでの購入がおすすめです。
Timbre fiscal購入サイト
(※2019年6月時点)
更新予約の方法
就労ビザの予約に関しては、次のサイトから予約します。
- 下記の情報を入力してValider(決定)をクリックします。

- 次のページで日付を選択します。今持っている滞在許可証の期限ギリギリかもしくは過ぎた日付になるかもしれませんが、更新の予約ができていれば問題ありません。
ただし、滞在許可証の期限が切れてから更新までは、EU圏外に出る事ができないので、注意が必要です。
必要書類
- ビザ更新申請書
当日に受付で入手できます。分からない欄があれば、窓口で聞けば教えてもらえます。 - パスポート
コピーをするのは、顔写真ページ、在日フランス大使館で貼られるVISAのページ、入国後OFIIで貼られる1年目の滞在許可シールのページの3ページです。 - 証明写真3枚
管理人が申請した時は、2枚でいいと言われました。心配な人は、5枚まとめて持っていきましょう。 - 契約書
会社との契約書です。 - 給与明細直近3ヶ月分
- 住居証明
- 賃貸の場合
電気やガス等の領収書、もしくは賃貸契約書、もしくは住民税支払記録
- ホテル住まいの場合
先月のホテル代の領収書 - 間借りの場合
日付と貸主のサイン入りの住居証明書、貸主の身分証明書のコピー、その家の電気やガス等の領収書
- 賃貸の場合
- OFII関係の証明書
講習2回分と、語学学校の修了証 - 戸籍謄本とその翻訳
戸籍謄本は日本から取り寄せる必要があります。翻訳に関しては、日本大使館で行います。料金は10€で10日ほどかかるので、余裕を持ってやりましょう。 - Demande d’autorisation de travail pour conclure un contrat
これは就労ビザ申請時の手続きに使ったものです。同じものをそのまま使って問題ありません。
※2018年4月時点
大事なことは、これはあくまでも必要書類の一例ということです。勤めている会社や本人の状況によって出す書類も変わってきます。パリ警察庁のサイトの必要書類リストを載せましたが、これで全てというわけでもありません。提出する書類は上記を参考にした上で、会社から言われたものをプラスで持っていくようにしましょう。
また、上記のリストの中のビザ更新申請書と証明写真以外は、オリジナルとコピーの両方を用意するようにしましょう。
そしてフランスでは、窓口で担当する人によって提出する書類が変わるという事があります。用意していなかった書類を求められることもあるので、そういう時はパリ警察庁のサイトの書類リストに書いてなかったことを説明し、用意する意向を示しましょう。窓口の人と闘ってもいいことはありません。
更新手続きの場所
更新手続きをする場所は、パリ警察庁です。場所は4番線のcité駅を降りてすぐのところにあります。
更新手続き当日の流れ
- 指定の時間にパリ警察庁へ行きます。
- 入り口で荷物検査のち、受付にて予約の紙を提示すると、該当の部屋を教えてもらえます。
- 該当の部屋の受付で順番待ちの紙を受け取り、待合室で待ちます。この待ち時間で、ビザ更新申請書を書きましょう。
- 電光案内板に自分の番号と窓口が表示されるので、自分の番が来たら窓口へ行き、書類を提出します。
- 書類が問題なければ、レセピセ(一時的な滞在許可証)を渡されて更新手続き終了です。
コピーするのを忘れた時は、部屋の外にコピー機があるので問題ありません。コピー機は1回0.2€で、そばに両替機もあります。
また、窓口で書類を提出する際に、「○年のビザが出ます。」と言われます。何も問題がなければ、現在は4年ビザがもらえます。
(※2019年6月時点)